2024.11.21(木)は奈良公園を散策しました。以前来た時は中学校の修学旅行でバスで来たため、集合写真を撮ったくらいの思い出しかありません。
奈良公園の敷地はかなり広くこのように野生の鹿がいます。鹿せんべいは200円で手に持っているだけで鹿が寄ってきます。
興福寺
興福寺は710年藤原不比等が創建した氏寺です。
五重塔は修復中で見れませんでした。
南円堂。本尊の不空羂索観音像が安置されているようですが10月17日しか開帳されないようです。
北円堂。不比等の一周忌に元明天応が建てました。やはり開帳されていませんでした。法隆寺の夢殿といい、このような正八角形の建物は御廟として作られていたのでしょうか。
東金堂ですが隣で五重塔が工事しており、ここも立ち入れませんでした。
中金堂です。単層裳階付きで、黄金の鴟尾が付いています。拝観料は500円でした。中には釈迦如来、薬王・薬上菩薩、四天王像、木造吉祥天倚像、大黒天立像が安置されています。鎌倉時代のものが多いです。
写真は取り忘れてしまいましたが国宝館があり、拝観料は900円、パンフレットは100円でした。中は国宝だらけです。板彫十二神将像、白鳳時代の代表作仏頭像、乾漆像の十大弟子像(6体)、阿修羅像を含む八部衆像が安置されており、見どころ満載でした。ちなみに国宝仏像約140件のうち18件はこの寺にあるそうです。細身で赤身がかった阿修羅の像は歴史の資料集の表紙の写真になるくらいの代物で本当に見れて良かったです。
東大寺
東大寺の南大門です。写真では分かりにくいですがとても大きく、左右に金剛力士像が安置されています。
東大寺は聖武天皇が国民の幸福を願って創建した寺です。奈良公園の敷地の1/5ぐらいを占めておりかなり広いです。手前に見えるのは東大寺の大仏殿です。拝観料は800円ですが、東大寺ミュージアムとのセット料金は1200円でした。
大仏殿の真ん前にある八角燈籠です。これも大仏創建と同時に建てられたものです。興福寺の国宝館にあった銅造燈籠よりも古いものです。
奈良を奈良たらしめる大仏です。廬舎那仏坐像とも言われています。752年に行われた開眼供養の儀式は聖武太上天皇、光明皇太后、孝謙天皇、文武百官、1万人以上の僧が参加する盛大なものだったようです。当時は鎮護国家思想で、仏の力で国の安泰を成しえようとしました。非科学的ですが、飢饉・疫病・政情不安から精神のよりどころとして作り上げられた大作です。都が京都に移った時ほとんど全ての物は持っていかれてしまいましたが、この大仏だけは持っていけなかったようです。1000年以上もの間、観光客を呼んで稼ぎ続けているわけですから偉大なものです。
いろいろな角度から見てみます。今回の観光の目玉でしたが、規模も神々しさも期待を裏切らないものでした。尚多聞天等他の仏像もありました。ここで健康長寿のお守りを買いました。
法華堂です。三月堂とも呼ばれ東大寺の最古の建物です。拝観料は800円です。中には不空羂索観音像を中心に金剛力士像や四天王像など9体の仏像が安置されていました。いずれも奈良時代に作られた物で全部国宝です。何とも言えない空間で暫く幻想を見ているような感じになりました。執金剛神像を12月16日のみ見れる秘仏でこの日は見れませんでした。尚両脇にあった日光・月光菩薩は東大寺ミュージアムに移されていました。代わりに梵天と帝釈天が安置されていました。個人的には少し残念でした。
昼食は前の絵馬堂茶屋で鶏の照り焼き丼と蕎麦のセットを食べました。
三月堂の隣にある二月堂です。
二月堂は展望台になっており、奈良盆地が見えます。大仏殿の鴟尾も見えます。
紅葉には時期が少し早かったみたいです。紅葉は12月上旬でしょうか。
正倉院です。高床式で校倉造りです。光明子が聖武天皇の遺品を保管しておいた場所です。大きくて黒光りしていて存在感がありました。螺鈿紫檀五弦琵琶碧瑠璃杯等がありましたが、奈良国立博物館に展示されているようです。
個人的に外見ではこの建物が倉庫にも関わらず一番迫力がありました。
戒壇堂です。拝観料は800円でした。正式な僧となるためには戒を受けることが必要とされましたが、その授戒の場として戒壇堂が鑑真和上が来日された時東大寺に作られました。聖武太上天皇、光明皇太后、孝謙天皇は鑑真から戒を受けました。東大寺の他に九州の筑紫観世音寺、東国の下野薬師寺の戒壇を「本朝三戒壇」と言います。東大寺の戒壇堂には増長天、広目天、多聞天、持国天の四天王像が安置されていました。
春日大社
萬葉植物園です。拝観料は500円でした。万葉集には180種類の植物が詠まれていますがその植物園です。
植えられている植物にはこのような解説板があって、詠まれた歌とその解説が書かれています。私は植物も万葉集も知識が無いので見てもあまり分かりませんでした。ただ全体的には咲いている花等はほとんど無くしおれた植物園という印象でした。春とかに行けばいいかもしれません。また行くなら万葉集とそこで出てくる植物についてある程度知識がある方が楽しめるのは言うまでもありません。
春日大社の入り口です。奈良時代春日大社が創建された時、ご祭神は常陸国鹿島から白鹿に乗ってやってきたという伝承があり、奈良公園の鹿は神の使いとして大切にされてきました。
御本殿の拝観料は500円でした。全国の春日神社の総本山で平城京遷都に際して武甕槌命(たけみかづちのみこと)を鹿島から勧請して768年に社殿を建てました。国宝殿には354点もの国宝があり、平安の正倉院と言われています。今回は時間が無く国宝殿には行きませんでした。
回廊にはこのように1,000基もの釣燈籠があります。金色のもありました。
御蓋山浮雲峰遥拝所です。入山は制限されているようです。
藤浪之屋では万燈籠が再現されています。
樹齢千年の大杉です。貴重な物を見せていただきました。
春日大社を後にして三条通りをまっすぐ進みJR奈良駅の方へ向かいました。途中の猿沢池です。人口の池ですが自然に溶け込んでいい感じでした。